「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ
2011年、夏
寺田 早輪子
(2011/08/30)
今日から始まるアナログ新しいお題は…、
『2011 夏』です。
お盆明けの土日、主人の実家がある広島県に出かけてきました。
震災後、初めて顔を合わせた義理の父と母。温かく私を迎えてくれました。
実家からは瀬戸内海が臨めます。小さな砂浜では散歩をする親子や体操をするお年寄りも見られました。「瀬戸内の海はこんなに穏やかなのに…」。
3月11日、美しかった故郷の太平洋は急に牙をむきました。
人生でこれほど海を「恐ろしい」と思ったことはありません。
それでも、私を励ましてくれたのは広島で「海を故郷に持つ人々」の温かい思いやりでした。
広島の両親はもちろん、初めてお会いするご近所の人たちが、私に声をかけてくださったのです。震災直後に私が仙台から伝えていた緊急放送をご覧になっていたそうです。
「テレビをずっと見ていたんだよ。大変だったね。」
「おかえりなさい!」
被災地を全国の人たちが応援してくれていると、肌で感じた瞬間でした。
先週、広島からは、気仙沼で被災したカキ養殖業者の支援のため、広島県安芸津などからの13人の養殖業者で作る「支援隊」が駆けつけました。
震災からまもなく半年。全国からの力強い支援がまだまだ届いています。
それを胸に、また、前に進もうと思います。
『2011年 夏』。2番バッターは、浅見アナウンサーです!