「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ

大切な場所
寺田 早輪子
(2019/06/13)


2008年6月14日に発生した岩手・宮城内陸地震。
発生から今年で11年となります。

平穏な日常を一瞬にして奪う災害のむごさ。山全体を揺さぶり、コンクリートの道路さえも引きちぎる大地震の恐ろしさ。目の前で見た災害現場に足がすくみました。

思えば、内陸地震は、私にとって、アナウンサーになって初めての本格的な災害現場取材でした。
避難所で、仮設住宅で、本当に大変な時にお話を聞かせてくださった皆さん。その言葉一つ一つは、11年が経つ今も、胸に残っています。

「災害がなかったら、人のつながりがこんなに大切だなんて気が付かなかった。」

「自然は時に牙をむくけれど、栗駒山の恵みで生かされてきたから、絶対に山に戻って、山で生きていきたい。」

「自分たちが切り拓いた土地なんだから、またきっと自分たちで復興できると信じている」

栗駒山に生きてきた人々の言葉は、一言一言が力強く、
「番組で多くの人に発信したい」、その一心で、山を奔走していました。

栗駒山に行くと、故郷に帰省するような気持になります
その思いは、今も変わりません。今年もまた、栗駒山に取材に行きます。
地震から11年。緑の木々も戻った栗駒山の生命力を、体全部で感じてきます。

※写真は、今年も残雪が美しい栗駒山です。

アナ・ログ。続いては、西ノ入アナウンサーです。

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