「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ
集中力が切れたときには
寺田 早輪子
(2021/04/30)
集中力が切れたときに、私は、歌っています。
歌うのです、会社で。
進めなければならない仕事があるのに集中力が途切れてしまう時には、私の場合、他にとても気がかりなことがあったり、モヤモヤしていたりということが多いのです。そんな時には、大抵、喉が詰まるような不快感も覚えます。それでも、平日夕方には毎日、生放送を控えているため、どこかでうまくリセットして、夕方に向けて集中しなければなりません。
そんな時に、ニューススタジオ近くのアナブース(録音のための個室。もちろん、防音)で、発声練習を兼ねて、歌うのです。喉のつかえを振り払うように、基本に立ち返って、「あえいうえおあお…」と一通り発音し、滑舌練習文を読み込み、自分の現状のコンディションを確認。それでも、声の伸びが感じられない時、最終手段として、歌うのです。
歌うといっても、私、自作の「あえいうえおあお」ソング。恥ずかしくてちょっと人には聞かせられない感じの歌です。高音はどこまで出るのか、反対に低音はどこまで…と確認しながら、のびやかな声と集中力を取り戻すのです。そして、何ごともなかったかのように、すました顔でアナブースを出て、再びデスクワークに戻るのです。
「普段よりちょっと大きめの声を出して、気分をリセットする」…というのは、皆様にもおススメです。私のオリジナル「あえいうえおあお」ソングは、本当に恥ずかしいのでご紹介できませんが…。
でも、一度、アナブースのマイクのカフ(オン、オフのつまみ)が、「オン」になっているのに気づかずに歌ってしまっていたことがありました!途中で気づき、赤面しながらアナブースを出たら、報道フロアにいた皆さんが、「何か、念仏みたいな音が聞こえたよね?」と、ざわついていました…。
恥っ!
☆写真は…、
取材で訪れた加美町にて。鳴瀬川沿いのサクラ。横に悠々と広がる立派な枝ぶりでした!
「アナ・ログ」 続いては、西ノ入アナウンサーです。