「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ

遠足の思い出
佐藤 拓雄
(2009/05/19)


高尾山。東京都八王子市にある標高600メートルほどの山です。「ミシュランガイド」に載ったことで、このところやけにテレビで目にするようになりました。登山客がわんさか訪れて大混雑になっているとか。確かに都心から近くてお手軽ではありますが、そこまでありがたがる山でもないと思うんだけど。
というのも、高尾山は僕のかつての地元と言ってもいい山で、中学時代の遠足が高尾山でした。八王子市の隣、多摩市から揃いのジャージ姿で大挙して京王線に乗り、「高尾山口駅」(「たかおさんぐちえき」と読みます)から頂上までひたすら歩き、弁当を食べて下山するという遠足でした。シンプル…。
遠足以外でも、何度も家族で出かけた思い出のある山でもあります。そう言えば、自分が親になってから家族で登山に行ったことってないなあ。
話がそれましたが、この高尾山登山遠足で学んだことで、今でも忘れないことが一つあります。
「登山は降りるときの方がキツイ」
ダメですか?ダメでもなんでもいいんですが、ともかく、この時、生まれて初めて「ひざが笑う」という感覚を味わいました。友達と競いながら下りたということもあったのでしょうが、600メートルの高尾山でも、なめたらいけません。
なめたらいけない、と言えば、テレビでは、道を間違えて遭難しかかった人とか、家族とはぐれた人とか、頂上でビールをガンガン飲んだり、バーベキューに興じたりする人たちが映されていましたが、ミシュランに載ったからって、都心から1時間だからって、600メートルだからって、山は山です。近所を散歩するのとはワケが違うんです。
ちなみに、大好きなドラマ「ふぞろいの林檎たち」で、高尾山に登るシーンがあります。「ワンゲル同好会オリーブ」の活動という名目ですが、お目当ての手塚理美と石原真理子が来ないことが分かって、時任三郎と柳沢慎吾がドタキャン。中井貴一が不本意ながら中島唱子と二人きりで登山するというお話でした。行きも帰りも京王線に乗ってたなあ。
以上、遠足の思い出でした。

(写真)新緑の季節、仙台放送前も緑が実にきれいです。

寺田さんは、いつ頃の遠足の思い出でしょうか。

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