「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ

自由研究

(2009/07/27)


自由研究ですか?すっかり忘れてしまいました。今でも夏休みの宿題としてあるのですか?????
そんな訳で、社内での自由研究を!!!!!
最近、ニュースや番組で気になった用語の「自由研究話」です。
もちろん、弊社のニュースや番組も該当します。

◎「凱旋」
広辞苑:凱は戦勝に奏でる楽、旋は帰る意。戦いに勝って帰ること。
今年のセンバツ高校野球で、21世紀枠で出場した宮城の利府高校。あと一歩のところで決勝進出は逃しましたが、ベスト4という結果に宮城の高校野球ファンは沸きました。宮城に戻った利府高に対して、多くのメディアが「利府高校 凱旋」と報じました。確かに利府高の戦いぶりは素晴らしいものがありましたが、
この場合に、果たして「凱旋」は適確かどうか?
余りにも、最近は語句の拡大解釈が多すぎないか?
疑問をもったところでした。

同じようにことで
◎「グルメ」
広辞苑:(仏語)食通。美食家。
例えば、「石巻はグルメの町」という言い方は間違いですね。「食の町」と言い換えたいですよね。
「続いては夏のグルメの紹介です。」これもおかしいのです。完全な拡大解釈ですね。抵抗ないですか?

ついでに、もう一つ。
◎「可能性」
なんでもかんでもニュースの中で「可能性」が氾濫しています。フジ系列の用語ハンドブックによりますと、「可能性」について、こんなことが書かれています。●「乗客乗員は全員絶望の可能性が強い」のように、「可能性」を好ましくない事柄に使っても間違いとは言えない。しかし、「実現の可能性」など、「(やろうとすれば)できる」の用法があるため、悪い出来事の見込みに使うと違和感がある。そこで「乗客乗員は絶望の恐れがある」など、好ましくないことを明らかにした表現の方が耳に入りやすい。と・・・
ですから、「恐れ」もそうだし、「疑い」や「見込み」「見通し」などに置き換えた方が分かりやすいニュースになることが多いのです。

このようなことに遭遇している毎日です。
以上、用語自由研究でした。

あすは、金澤アナの番です。




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