「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ

自由研究

(2009/07/24)


小学6年生の時に母親研究をしました。
母は、映画などを観ている人に結末を話したがります。ドラマの第1話を観ようとしている矢先に、原作を読んで知っていた母が横から結末を話し始めて出鼻を挫かれたことが多々ありました。こういった経験から、母はどのくらいの確率で結末を明かすかを実験したのです。
食事時に「明日からは●●という小説を読むことにする」といった話を切り出して、どのくらいの割合で母が内容に触れるかを数えました。研究目的などあまり考えず、なんとなく実行したもので、正確な結果は記憶していません。もちろんその数値が高いのか低いのかも特に考えませんでした。
ただ、結論に『母は「スポーツの中継はドキドキして疲れるから、結果を知っている試合を録画で観る方が安心できて好き」と常々話しております。そういった考えの下、ドラマをハラハラドキドキ観ている息子が可愛そう。結末を知らせてあげて安心させてあげたい」という親心が働いているのではないか』というようなこじつけをして、課題を提出しました。

この実験は大学時代にも行いました。
2006年ドイツ・サッカーW杯、ブラジル戦(日本時間午前4時開始)。日本がブラジルに勝って、オーストラリアが負ければ日本が決勝トーナメントに進出できるという状況。
先制したのは日本。直後、オーストラリアが先制を許したという途中経過が…。このままなら日本が決勝トーナメント進出!でしたが、結果は皆さんご存知の通りでしょう。
試合を観終えて私は閃きました。一番良いところまで観たけれど、途中で寝てしまって結果を知らない人を演じようと。
大学で友人に対し、「途中まで中継を観ていたんだけれども、日本は決勝トーナメントへ進出したんじゃない!?家に帰って録画を観るのが楽しみ」と目を輝かせて話して回ることにしました。
その結果は…50%の人が結末を明しました。

思い返してみると小学校時代、母親が結末を話した確確率が50%以上だったのは間違いありません。
小学校時代の研究の結論が大学に入ってついに出されました。

私の母は比較的お喋りなようです。

前々回の『バーゲンについて』とも若干被った内容になってしまいました…
続いては浅見さんの自由研究です!

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