「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ
学問の秋
(2009/11/04)
大学の卒業も決まって時間を持て余している頃、つまり最も学問から遠ざかっている時期に、私は福沢諭吉の「学問のすゝめ」を読みました。
「学問のすゝめ」と言えば『天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず』という言葉はあまりにも有名ですよね。
当時、「学問のすゝめ」を読みながらこのフレーズにいつ遭遇するのかと思って楽しみにして読み進めていたものでした。
そしてその一説に辿り着いた時に、驚きました。
福沢諭吉はこの言葉を《人はみんな平等ですよ》という、それまで思っていた通りの意味では使っていなかったのです。
確かに文章全体から『天は…』の一部分だけを抜き出せば《平等》ということなのでしょうが、このフレーズの後にも言葉は続いていきます。
その一連の流れから私が読み取った意味は《生まれた瞬間は皆平等だけれども、その後は努力次第なので、皆さん勉強を頑張りましょう》というものでした。
もしかしたら私の読解力が低いだけなのかもしれませんし、もしくは《平等》という意味だけを持たせた部分が、「学問のすゝめ」の中の別のどこかにあるのかもしれません。
ただ「学問のすゝめ」は「学問を勧めている本」ですから、本旨としてはやっぱり《勉強を頑張りましょう》であったと納得した記憶があります。
何でも自分で実際に見たりやったりしてみないことには、分からないことって多いですね。
続いては梅島さんです♪