「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ

小さい秋
金澤 聡
(2010/09/06)


この秋、ちょっと芸術に触れてみようかなと思っています。
夏休みを利用して、実家に帰りました。
ついでに毎年夏に開かれている『越後妻有 大地の芸術祭』に行ってきました。
これは、広大な地域を舞台に、田畑、民家、廃校などの里山を活かし、世界のアーティストが手がけた約200点に及ぶアート作品が展示されているものです。

私が行ってきたのは、新潟県十日町市松代の莇平(あざみのひら)。親しくしていただいている現代美術家、日比野克彦さんの展示場。たたまたその日は、大学生がブナ林や神社の階段を舞台に演劇を披露していました。
農家が点在する過疎化が進む山村で、観衆20人も満たない中、大学生が玉のような汗を流しながら演じているのを見て、ものすごくパワーをもらいました。

明日につながる一歩をしっかりと踏んでいかないと。
記憶の種をしっかり自分の大地に蒔いて、花を咲かせないと。

そんなことを言われているようでした。
小さい演劇でしたが、大きな心のインパクトになりました。
この秋、ちょっと芸術に触れてみます。

次回は、早坂アナウンサーです。


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