「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ
ともに
林 佳緒里
(2011/08/08)
今日は仙台七夕最終日です。
今年の開催は、多くの人が待ちわび、多くの人にとって忘れられない七夕になったのではないでしょうか?
皆さんはご覧になりましたか?
さて、アナログ上では大変ご無沙汰しておりました。
この間、あの未曾有の大震災が発生し、全てが一変しました。
私自身、あの日に起きたことが今でもどこか信じられずにいます。
震災で大切なご家族やご友人をなくされたり、ご自宅を失った方にとっては、月日がどれだけ経とうと、そのお気持ちが簡単に休まることはないと思います。どうか無理はなさらず、心も体もゆっくり休めてください。
まもなく震災から5ヶ月がたちます。
いろんな意味で地域間の温度差がでている中、被害の大きかった地域でも、そこに住む皆さんは自分達で前へ前へ進もうとしていらっしゃいます。
取材でうかがった塩釜市の離島、浦戸諸島・桂島に住む皆さんもそうでした。
震災で亡くなられた方は一人もいませんでしたが、多くの家屋が全壊、流出し、生活は一変。
主要産業「ノリの養殖」も大きな被害を受け、養殖いかだ、ノリの製造機、加工場などを失った生産者も多くいました。
どんなに大きな被害をうけても生産者の皆さんから出るのは、「自分達にはノリしかない!ノリがある以上は、何があっても島に残る!」という強い言葉。
もう個人で養殖を立て直すことは出来ません。今を乗り切るためには、仲間との作業が必要です。それでもいい!と、生産者たちは、初めての共同養殖を始めました。大きな決断でした。
ともに今を乗り切り、前に進もうという思い。
助けを待っていてもいつになるか分からない、だったら自分達で動こう。
この姿には、本当に感心させられました。
この心の強さはどこから来るのでしょうか?
私もこうした皆さんの姿を追い続け、伝え続けなければならないと強く感じました。
時間がかかっても、着実に前に進んでいけることをかげながら応援させていただきたいと思っています。
続いては広瀬アナウンサーです。