「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ

ともにII
佐藤 拓雄
(2011/08/24)


「ともに」という番組を、4月から担当しています。

番組では、様々な意味での「復興」をメインテーマに、宮城の今を生きる方々に焦点をあてながら、私たちの宮城がこの大災害から立ち直る、その一助になれればという願い、そして、絶対に忘れてはならないという思いをこめて放送しています。

5ヶ月が過ぎた今、取材や、皆様から寄せられるメール・FAXの声、そして、自分の日常生活などから感じられるのは、時間が経てば経つほど、県内でも、日常を取り戻しつつある地域と、いまだ避難生活を送る方のいる地域とで、日に日に広がる温度差です。

今月の番組では、家族を津波で亡くした仙台の男性が、仙台七夕まつりの設営や撤収の仕事に打ち込む姿をお伝えしました。
仙台の中心部などは、ややもすると、本当に地震があったのかと思うほど、日常が戻ってきています。その仙台の町の中で、深い悲しみを抱えながら仕事をしている方がいるという現実は、「海の町」の被災とはまた質の違う重さがあるということを、改めて思い知らされました。

復興の道のりは、まだまだ、本当に長いものになりますが、その長さに比例して、「温度差」は広がっていくと思われます。そういうなかで、復興の道のりを、ともにたどっていくこと、そして、伝え続けていくこと、これが私たち放送局そしてアナウンサーにできる「ともに」の、大きな柱だと思って、番組や日々の仕事に取り組んでいます。

続いては、この番組を「ともに」担当している、林さんです。

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