「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ

ともにII
林 佳緒里
(2011/08/25)


今月の「ともに」の放送は私にとっても、ハッと気付かされることが多かったです。
拓雄さんが書いた通り、大きな悲しみを抱えながら前へ進もうとしていらっしゃる方が私たちのすぐそばにいること。これは月日が経てば経つほど、より強く心に留めておかなければならないことですね。

さて、今回は私のすぐ近くの「ともに」です。
まだ暑さが続いていたお盆。
近所のご家族に誘っていただき、花火をしました。
今年は、こうして家族同士が揃って遊べることにも本当に感謝しなければならないと思いながら、とても楽しいひと時を過ごしました。

震災では、あらためて近所の方や友人の存在の大切さ、ありがたさを感じました。

仙台市は、電気・水道の復旧が比較的早かったものの、ガスはかなり時間を要しました。
我が家は幸い、早い時期からお風呂に入れるようになったため、赤ちゃんや小さな子どものいる友人達が何家族かお風呂に入りにきました。
赤ちゃんの体はデリケート、オムツかぶれに湿しんと、その様子はとても痛々しく・・・。
でもお風呂上りの気持ち良さそうな顔を見たら、一安心。こうしたことでも誰かの役に立つことがあるんですね。
でも反対に、そのお礼にと食材を分けていただいたりもして、ちょっと複雑な気持ちになったりもしました。

さらに近所同士では、お互いの安否を確認したり、不安な気持ちを話し合ったり・・・。
またいろんな事情で私たち家族が、自宅に帰れなかった時には、自宅に残してきたウサギの世話をしていただいたりと、本当に助けていただいたことがたくさんありました。

災害のときは「自助」「共助」が大切といわれますが、今回の震災では、自分だけではどうすることもできないことがたくさんありました。
だから、友人や近所同士の「共助」の大切さ、ありがたさがより身にしみました。

皆さん、ともに助け合う心を持っています。

明日は柳沢さんです。

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