「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ
震災から半年
(2011/09/16)
9月11日の震災半年特番の中継のため震災直後に連日、取材していた気仙沼へ、久しぶりに向かいました。
震災1ヶ月特番があった4月11日まで、ほぼ毎日足を運んでいた、避難所の一つ気仙沼市民会館にも行くことができました。
そこの館長さんには非常にお世話になり、番組でもインタビューをさせて頂きました。その館長さんに5ヶ月ぶりくらいにお会いしたところ、私のことをよく覚えていて下さって『あなたみたいな人と再会できると涙が出るのよね』と、笑顔で仰って下さいました。
当時、よく遊んでいた男の子(3歳だったかな?)は、避難所に移ったようで再会できませんでしたが、震災によって生まれた絆を改めて感じることができました。
それでも、仮設住宅に移った方など多くの人は、『仕事がないため、今後が不安』『大人数でいた避難所生活から、少人数で暮らす仮設住宅に移ると、寂しさと不安が募る』といった言葉を多くの方から聞きました。
市街地中心部では半年前に街全体を埋め尽くしていた瓦礫は徐々に撤去され、多くの場所が更地状態になっています。それでも大きな被害を受けた鹿折地区では今でも津波で打ち上げられた漁船が残されるなど震災の爪あとが痛々しく残されていました。
気仙沼湾近くでは午前中の干潮時刻にも関わらず浸水している地域も見られました。震災から半年が経っても気仙沼市には今もなお傷跡が残っています。
震災から半年で改善された部分もありますが、元通りの生活には到底いたっていません。
半年、1年間というスパンではなく、復興に向けてもっと長い期間が必要なのだと改めて感じました。
次は飯田さんです。