「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ
2011年 秋
梅島 三環子
(2011/10/03)
この秋、「ビール初仕込み」の取材に行きました。
場所は、仙台港に程近く、震災直後は壊滅状態になったという工場です。
構内にはビールの缶や瓶ケースが散らばり、高さ20メートルほどのビール貯蔵タンクも倒壊するという状況。
流された車が散乱し、安全が確認できないことから従業員は震災からおよそ1ヶ月間立ち入り禁止の状態が続いたといいます。
その後、連日続いた手作業でのガレキ撤去…
工場機能の復旧を経て、先日の仕込み再開でした。
半年振りのビール製造。「ようやく」と周囲の声がある一方、工場長は「こんなに早くできるとは…」と感慨深げでした。
確かに待つ身としては長く感じる半年も、直後の状況をしっていれば、復旧への苦労を感じていたら…。とてもあっという間の半年だったかもしれません。工場長が、「作れる幸せを感じた」とも話した今回の仕込み。
その出来は、例年とは違ったものとなりそうです。
次は、林アナです。