「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ

冬が来る前に
金澤 聡
(2011/11/11)


今年は、冬が来る前に災害の備えをきちんとしようと思っています。

私も正直、あれ程大規模な震災が起こるとは思っていませんでした。
震災前、近いうちに起こるであろうと言われた宮城県沖地震でもある程度の備蓄があれば大丈夫だろう、
何とかなるだろうと思って、備えらしい備えはしていませんでした。
これを災害心理学で「正常化の偏見」というそうですが、
まさに、自分だけは、自分の家族だけは大丈夫という偏見があったのは確かです。

実際にあの震災で体験したのは、明日家族を養えるのかどうかという不安と
水、電気、ガソリンの供給源が断たれ、復旧のメドが立たないという先行きの見えない不安でした。
食料確保に東奔西走しました。
もし冬に大きな災禍に遭ったら、即、生命にかかわることになりかねません。

「備えあれば」ですし、「自分だけは大丈夫」ということはないと思って、もう一度備えを見直して、しっかり準備して冬を迎えようと思います。

想定外のことを想定する。
まさに今回の震災で学んだことです。


次回から新しいテーマです。


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