「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ

今年の自分を漢字1字で表すと
金澤 聡
(2011/12/01)


私にとって今年の一年は、『生』でした。

今年は宮城に住む私たちにとっては、大変な年でした。大きな災禍が生じ、一瞬にして生活が変わりました。
生きることの意味を考えました。
そんな中、家族に新たな『生=命』が誕生しました。悲哀と疲労に覆われていた心に生気が宿ったような瞬間でした。
彼に今年は色んな意味で救われている気がします。きっと強い子に育ってくれることでしょう。

スポーツも被災した方の希望の光になりたいと生き生きした姿を見せてくれました。

星野監督を招聘して再生を誓った楽天。震災直後の開幕戦、あの奇跡のような嶋選手会長のホームランは間違いなく勇気を与えてくれました。シーズンは残念ながら5位という成績に終わりましたが、震災の復興は今年だけではなく長く険しい道程となるでしょう、ですから、ファンの方は来年以降に真の「東北の底力」を見せてくれると信じていることと思います。

ベガルタは躍進の一年となりました。拠り所にできる堅いディフェンスが生んだ数々の勝利。昨年J1残留の戦い方を探しに探してようやくたどり着いた理想郷、まさに生みの苦しみを味わったチームが、震災の逆境を見事に力に変えて具現化した負けない方程式。来年以降も楽しみです。

89ERSは、震災の影響で無期限の活動休止からまさに reborn(=再生)し、今シーズンのコートに立ちました。ブースターに支えられ生まれ変わったと言ってもいいでしょう。プロバスケチームもある街に改めて喜びを感じて今シーズンの活躍を期待しています。

来年はスポーツシーンに限らず、たくさんの歓喜が『生』まれることを祈ってます。


次は、寺田アナウンサーです。


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