「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ

あなたのドラ1は?
佐藤 拓雄
(2011/11/25)


その人を初めて知ったのは、私が中学三年の夏でした。
夏期講習の帰り道、甲子園の中継に、駅前の商店街がざわついていました。
「1年生だってよ・・・」
池田高校を破ったその投手は、聞けば、4月1日生まれ。学年こそ一つ上ですが、実質同い年でした。

そして、その人は、翌年も、さらにその翌年も、甲子園を沸かせました。

私が大学受験に失敗し、悶々と浪人生活を送っていた頃、その人は、プロ2年目にして15勝を挙げ、輝きを放っていました。
同い年で天と地ほどの差があること、これはいったい何なんだろう、とひたすら憧れました。

仙台放送に入社し、新人として(正確には2年目ですが)もがいていた頃、その人は、巨人のエースとして、伝説の10・8で胴上げ投手になりました。

ひじを故障したときも、カムバックしたときも、巨人を退団したときも、メジャーに挑戦して大ケガをしたときも、メジャーのマウンドに立ったときも、引退したときも、そして、引退後も・・・
メディアを通してでしかありませんが、折に触れ、その考えや人となりを知れば知るほど、ますます尊敬の念が強くなりました。

真摯な姿勢、冷静な理論、前向きな考え方、人生観・・・やはり今でも、見上げるところにいる存在です。


桑田真澄さん。
1985年、ジャイアンツのドラフト1位です。


このテーマは次回で終わり。ラストは、林アナウンサーです。

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