「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ

2011年今年を振り返って
佐藤 拓雄
(2011/12/14)


3月11日を境に、一変してしまった、今年、2011年。

今年をどう振り返っても、これ以外には考えられません。

私自身のことだけで考えても、仕事、生活、あらゆるところで、震災抜きに考えられるものはほとんどありませんでした。
我が家は、家の中でモノが散乱し、食器が大量に壊れ、扉の一部や壁紙が破損、停電・断水・物不足の影響で家族が大変な思いをしましたが、その程度で済んだと言ったほうがよいのでしょう。それでも、私を含め家族それぞれの心には、何かしらの傷が残ったはずです。
ですから、家族や家を失った方の心持ちはいかばかりかと察します。

「一隅を照らす」という言葉を、被災地の取材中に出会った、ある僧侶の方からいただきました。
天台宗開祖の最澄の言葉で、一人ひとりが自分の持ち場を果たすことで、世の中がよくなる、というような意味だそうです。
本当にそのとおりだと思いました。
私のできることなどあまりに小さいですが、それでも、目の前の自分の使命・役割を果たしていくことが、復興の道のりの一助になるのだ、と信じさせてくれる言葉でした。

今年も、来年も、そのあとも、この言葉を胸に、自分の使命を果たしていきたいと思っています。

そして、来年が希望のあふれる明るい年になりますよう、心から願います。


次は、稲垣アナウンサーです。前回の結論にはズッコケましたが、今回は立派に一年を振り返ってくれますよね?(苦笑)

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