「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ
あの日あの時一番役立った物は?
金澤 聡
(2012/01/19)
今回のテーマは、「あの日あの時、一番役立った物は?」です。
私にとってのあの日は、あの震災の時です。
地震の大きな揺れで、マンションの給水タンクが傾いてしまい、加えて停電したため長期間に渡って断水してしまいました。
困ったのは飲料水もそうなのですが、トイレの水も苦労しました。
私が住んでいるのは8階。もちろんエレベーターは稼働していなかったので、近くの公園の水を汲んでは階段でポリタンクを持って何往復もしなくてはいけません。これは相当難儀なことでした。
ですから、私の場合、当時を思い出すと『役立った物』というよりは、『そうしていれば相当役に立ったであろう物』になるのですが、「風呂の水」です。
震災前までは、風呂の水は午前中に洗濯水に使用するとすぐに流してしまっていましたが、震災後は、風呂に入る直前まで流さず貯めておいて、緊急用にとっておくことにしました。
この時季ですと水道管の凍結などで供給されなくなる場合も想定して、「風呂の水」を貯めています。
甚大な被害を受けた方には、瑣末な例で大変恐縮ですが、想定外のことがまたいつ起こるかは誰も予測ができませんので、小さいことからでも備えをしておこうと思っています。
次は、稲垣アナウンサーです。