「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ

あの日あの時一番役立った物は?
飯田 菜奈
(2012/01/31)


地元の神社に初詣に行った際、「身まもり笛」というものを見つけました。緊急時、助けを求めたくても肉声では相手に聞こえないという状況では、きっと笛が役立ちますよね。
映画「タイタニック」のワンシーンの影響を受けすぎかもしれませんが…笑

その上、これは笛だけではなく"お守り"も付いているので、身の危険にさらされた時に本当に私のことを守ってくれそうな気がします。でもその前に、笛で助けを呼ばなくてはいけないような場面に遭遇しないで生きていけることを願いたいですが…。

さて、東日本大震災が発生したあの日一番役に立ったものは、"たまたまかばんの中に入れていた食料"です。
アナログ内で何度も書きましたが、私は津波から避難した先で、一夜を明かしました。一歩も外へ出られない状況で、時間だけが一刻一刻と経過し、この先どうなるのかわからない…。そんな状況で、とにかく生きるために必要になってくるのは"食べ物"と"飲み物"でした。その二つが手に入らないと、人間は不安で不安でたまらなくなる…というのも実体験から感じたことです。

だからといって、どこに行く時もおにぎりや菓子パンと、水とお茶と…を持ち歩くべき!とは言いません。私も、あの時はちょっとしたお菓子とのど飴しか持っていませんでした。

クッキーでも、チョコレートでも、飴やガムでも、何かちょっとつまめるものをかばんに忍ばせておくと、いざというときに空腹をしのげると思います。そして精神的にも、少し落ち着けると思います。あまりかさばらず、かばんが重たくならない程度に…。

明日は、林アナウンサーです。

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