「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ
ともに(1)
林 佳緒里
(2012/02/16)
今日から、新しいテーマ「ともに」です。
アナウンサー1人1人が、3回ずつ「ともに」をテーマにアナログを書きます。
まず私にとって、1つ目の「ともに」です。
去年4月から、拓雄さんと、東日本大震災特別企画「ともに」という番組を担当しています。被災された方々の復興への道のりをともに歩んでいき、その様子をお伝えしていこうという番組です。
番組を始めてもうすぐ1年、東日本大震災が発生してまもなく1年ということになります。
この1年間、被災された方にお話を伺う機会を何度となくいただきました。番組も開始当初は、その被災状況をお伝えすることが主でしたが、月日を追うごとに、復興への兆しが見えてくるようになってきました。
とはいえ、番組を作っていく中で、必ず心に留めておくことがあります。それは、決して皆さんが同じ状況にはないということです。復興にむけて順調に動きがあるところもあれば、なかなか進まないところもある。前向きな気持ちで進めるようになった方もいれば、そうでない方もいらっしゃるということです。
この差は、月日が経つごとに大きくなっているような気もします。
一方、これだけは共通といえるものもあります。状況が違っても「ともに歩んでいこう」という気持ちです。
復興への道のりには「ともに」という気持ちが不可欠です。どの被災地に伺っても、このことを感じない場所はありませんでした。
「ともに」という言葉が持つ重み、これを教えられた1年でもありました。
私の「ともに I」は、ここまでです。
明日は、稲垣君の「ともに」です。