「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ
ともに(1)
金澤 聡
(2012/02/24)
これを書いているのは、2月12日です。震災から11ヶ月が経ちました。
沖縄の久米島にいます。楽天キャンプ取材をしています。
久米島の綺麗な海を眺めていると、とても複雑な思いになります。
1年前に三陸を襲った海と同じ海とは思えません。
毎朝、楽天の投手陣は、久米島の海に向って今シーズンの目標を大声で叫びます。
一日に一人から二人ずつ順番で、この儀式は行われます。
この日の朝は、昨シーズン沢村賞を獲得した田中将大投手でした。
昨年は早朝に『沢村賞を取ります!』と宣言し、まさに有言実行となりました。
そして、今年。
『震災復興元年であり、東北のみなさんに明るい話題をたくさん届けられようにチーム一丸となって戦いましょう』
球界を代表するエースとなった今、被災地とともに戦う決意を叫びました。
2年連続で沢村賞を獲得できる権利を持っているのは、田中投手一人。
今年もマウンドで気迫の雄たけびを上げ、勝利という明るい話題を届けてくれるでしょう。
その先にある高みを目指すシーズンにともに応援していきたいと思っています。
次は寺田アナウンサーです。