「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ
ともに(3)
飯田 菜奈
(2012/03/28)
3月11日。
皆さんは、どのように過ごしましたか。
テレビでは連日、震災当時や直後の映像が流れていましたが、正直、見るのがつらく感じたという方も多かったのではないでしょうか。
震災からちょうど1年。
大切な人と一緒に過ごした人、いつもと変わらない日曜日を過ごした人、各地で行われたイベントにお客さんとして見に行った人、出演した人。仕事をしていた人。心のどこかで震災のことを考えながら、思い思いに過ごしたことと思います。
私は、報道の取材班と一緒に仙台市の慰霊祭に行きました。その後、勾当台公園で行われたキャンドルナイトにも取材に行きました。
日が暮れるとともに、気温が下がり、小雨の降る中、あたたかみのあるキャンドルが並べられ、『ありがとう』の文字が浮かびあがりました。写真はそのとき撮ったものです。
東日本大震災。多くのものを、私たちから奪いました。でもその一方で、人は一人では生きていけないと強く思い知りました。
いろんな人に助けられて、助け合いながら1年を過ごしてきたと思います。
心配してくれた人、物資を送ってくれた人、炊き出しをしてくれた人、心の支えになってくれた人、泣きたいときに肩を貸してくれた人・・・
これから先何年経っても、感謝の気持ちを忘れることなく、3月11日を迎えたいと思います。
これまで、3回にわたって【ともに】というテーマでアナログを書いてきましたが、明日からは新テーマとなります。トップバッターは、柳沢部長です。