「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ

ともに(3)
金澤 聡
(2012/03/22)


サッカーJ1リーグが開幕しました。
ベガルタ仙台は昨シーズン、被災地東北・宮城の「希望の光」になろうと奮起し、堅牢な守備を盾に球団最高位の4位を記録。ベガとアルタイルに由来するチーム名のごとく、まさに復興の星ともなりました。

迎えた2012年シーズン、ベガルタ仙台の手倉森誠監督は「復興元年」と位置づけ開幕。ホーム、ユアテックスタジアム仙台で、J最多優勝を誇る鹿島アントラーズと対戦。あの震災からおよそ1年経った3月10日に、被災地チーム同士で幕開けゲームを戦いました。

ベガルタの選手たち、そして、岩手出身のアントラーズ・小笠原選手も「ともに被災地チーム同士で、どっちも勝たせたい」と話していました。

ただ、選手ひとりひとりの戦いを見れば、勝負に関係なく『思い』を伝えられたのではないでしょうか。

ベガルタの開幕スタメンには、東北被災地出身の選手はいません。しかし、第二の故郷のためにと本気で立ち上がり、復興をモチベーションに戦うチームが果たして勝利という結果を出しました。

手倉森監督は、『我々には責任がある』と常に言います。翻って、自分は…。責任ある復興元年、これを胸に刻みたいと強く思ったベガルタの開幕戦でした。

次は、広瀬アナウンサーです。

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