「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ

私の寒さ対策

(2013/01/25)


温暖化が進む中、厳冬も続いています。
私は暑さと寒さに強く、去年はほとんど冷暖房を使わず過ごしました。
小さい時にインドネシアやイラクに住んでいたため、暑さを感知するセンサーが壊れてしまったのかもしれません。
寒さに強い理由は謎です。暑い寒いと気にしないことが重要なのかもしれません。

さて、アナウンス部の後輩で大阪出身の稲垣君は大変寒がりです。
ただ本人の愛くるしさで周囲はホッコリします。
真面目ゆえに、ふとした行動に可笑しさを覚えるのです。
しかし、ひとたび関西人魂を見せ面白いことを言おうとすると、原因不明の寒波が襲来します。
どの気象予報士よりも高い確率で寒気を連れてきます。


季節と関係なく、背筋を凍らせるものと言えば怪談です。
私は去年、凍りつくほど肝を冷やす出来事に遭遇しました。
場所は去年の仙台放送のトイレ。
仙台放送ではトイレの電灯に人感センサー付LEDを使用しています。
人の気配を感知すると超高感度センサーが反応し、たちまちLED電球が点灯、犬や猫など動く物がある限り室内を照らし続けます。

去年のある日、真っ暗のトイレに入ったところ、センサーが敏感に反応し室内が明るくなりました。
しかし、あり得ないことに個室のドアの一つが閉まっていました。
無人のトイレに先客がいたのです。
現代科学の粋が集められたトイレで考えられることは、ただ一つ。
科学の力が及ばない世界の存在。つまり、お化けが個室に籠っているのです。
悪寒が走りました。
ずっと閉じられたままの扉の向こうには、お腹を下したお化けがいるのだと結論付けて外に出ました。
人間界のトイレに駆け込まざるを得ないほど急を要した先客は、きっと心底、肝を冷やしたことだろうと、案じざるを得ませんでした。

次は梅島さんです。

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