「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ

梅島 三環子
(2013/02/14)


私の出身地、静岡市では滅多に雪が降りません。高校生まで暮らしていましたが、見たことがあるのは風花くらいです。

雪らしい雪を見たのは、大学生になってからのこと。
東京に出て、生まれて初めて、日常生活の中で雪を体験しました。

学校からの帰り道に、しとしとと降りだした雪。
「やっぱり東京の冬は寒いんだなぁ~」と…一人暮らしの心細さも手伝い、ずいぶん切なくなった記憶があります。

そして、そこから数年後。ここ仙台に。
あの日に感じた切なさは何だったのでしょうか。

切ないどころか、あたり一面の銀世界に今度は、逆に大層興奮したのを覚えています。

雪が降る度に、嬉しくて嬉しくて。積もった雪を触ってみたり、わざわざ新雪の上を歩いてみたり…それはそれは大騒ぎの毎日でした。

しかし、さらに数年後。

今年で、7回目の仙台の冬を迎えた私は、今では雪を見ても、大して興奮せず。雪道で転ぶ回数も劇的に減り、雪が降っても、これといって大騒ぎするわけでもなくなりました。環境に順応したってことなのでしょうか。人間って、慣れるんですね。

雪一つとっても、ちょっとずつ仙台の人になってきているのかなぁと感じる今日この頃でした。

明日は、浅見さんです。

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