「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ
衣替えの前後に…かく想う
(2013/05/30)
最近ハマっている舞台鑑賞。先日、帝国劇場のミュージカル"レ・ミゼラブル"を観に行きました。
今回は大学からの友人が、主役のジャン・バルジャンに育てられた可憐な少女・コゼットちゃん役で出演です。
帝国劇場"レミゼ"鑑賞は6年ぶりです。当時をアレンジさせてありますが、この日は友人の応援に一点集中の決意で劇場へ。
満杯の会場に到着。
去年の映画で火が付いた"レミゼブーム"は、今年も続いています。
序盤はコゼットちゃんは登場しません。一旦、舞台に集中。
「やはりレミゼは素晴らしい!」
特に"I Dreamed a Dream"は最高です。イギリスの素人歌番組でスーザン・ボイルさんが歌った曲ですが、簡単に紹介すると
『普通の女の子として掴んだ幸せ。その幸せを突然、奪われた。普通の幸せを望んでいただけなのに。こんなはずじゃなかったのに』
という感じです。私の解釈・説明力不足は置いておいて、これをスーザン・ボイルさんが歌うと、世界中の女性だけでなく仙台の一般サラリーマンの胸をも打ちます。
そしてイカサマ宿屋の主人が歌う、開き直ってインチキばっかりする曲で、感動は笑いに転換。個人的にこの曲が一番のツボ。感情がジェットコースターのように起伏するあたりがレミゼの魅力ですね。
舞台は後半。数千人が見守る中、コゼットちゃん登場。
「お~とっても可憐じゃないか」と、まずは当たり前の感想。そういう役なのです。
意外と冷静なまんま観ていると、コゼットちゃんが透き通るような声で歌い出します。その瞬間ゾワゾワ!っと鳥肌が。
歌声を聞くのは初。苦楽を共にしてきた友人の声です。
この舞台に立ってどんな気持ちであろうか。大きな劇場のポッカリ空いた空間に1人立って、どれだけ勇気が必要なことか。
改めて友人を尊敬します。
感動のフィナーレへ。
運命に引きずられながら幸せを掴もうと、もがき続ける人達の歌声。
ラストシーンで、友人がステージの真ん中でスポットライトを浴びています。
場内スタンディングオベーション。
友人にとって様々な思いを乗り越えて掴んだこの舞台。
その歌声は見る人達に、生きる喜び、感動、勇気を届けてくれました!
キャストに注がれた大きな拍手が今でも私の心の中で響いています。
次は梅島さんです。