「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ
読書の秋…「読み返してしまう本」
佐藤 拓雄
(2014/09/17)
5歳の次男が漫画の雑誌を読むようになりました。
…と書くと、ずいぶん成長が早いように聞こえるかもしれませんが、様子をよく見ていると、反対からページをめくっていたり、突然大幅にページを飛ばしたり(笑)
文字は読めるようになりましたが、まだ、ストーリーを理解して、というのではなく、絵そのものを眺めているのが楽しいようです。
それにしても、一冊を繰り返し、なかなか集中しています。その佇まいだけは、もう一人前です。
さて、私の子どもの頃。
特に漫画ですが、同じものを何度も何度も繰り返し読んでいました。気に入ったものは、本当に何回読み返したか分からないほどで、ストーリーはもちろん、台詞まですっかり頭に入るくらい、一冊を熟読しました。
「読み返してしまう本」だらけだった気がします。
それが、年とともに、一冊を繰り返し読む回数がどんどん減り、たいていのものは一回読むだけに。
そうは言っても、必ず何度も読み返している本もあります。単行本が続刊中の漫画です。
現在だと、「おおきく振りかぶって」、「リアル」、仙台放送の美術スタッフのOさんに毎回お借りしている「ビリー・バット」、スタイリストのOさんにお借りしている「進撃の巨人」などがその部類。
どれも、新しい巻が出るまでに時間がかかるので、新しい巻が出た時には、前巻までのストーリーはもはや忘却の彼方。ゆえに、前の巻を何巻かさかのぼって読み返さないと、ちんぷんかんぷんになってしまうのです。
特に、「リアル」は一年に一度しか発行されないので、前の巻を読み返しても、初めて読むような新鮮なワクワク感さえあるという…
それから、「ビリー・バット」はじめ浦澤直樹作品は、ストーリーが複雑なので、やはり何巻もさかのぼってお借りしています。「20世紀少年」とか「MONSTER」もそうでした。最初のほうは一体何度読んだことか。
「読み返さざるをえない本」ですね。
明日は小口アナウンサー。