「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ

振り返る2014
佐藤 拓雄
(2014/12/17)


妖怪「万尾獅子(まんおじし)」。
憑りつかれると、何事も満を持してしか行動しなくなってしまう、恐ろし~い妖怪です。
決まり文句は、「まだ早い。まだその時じゃない」。

流行語大賞にもノミネートされた「妖怪ウォッチ」に、ハマった一年でした。
・・・5歳の次男が。
私じゃないですよ。

写真は、その次男が、ダブったので私にくれた、「万尾獅子」。スマホにぶら下げています。

今年初め頃、次男が「見たい」と言った時には、家族皆、「ようかいうぉっち?何?」。それが一年足らずで、私のスマホにまで妖怪が憑りついてしまいました。

そして、次男と一緒に観たりするようになると、これが面白い!大人でもとても楽しいのです。

魅力はいくつもありますが、例えば・・・
キャラクターの豊富さと絶妙なネーミングに特徴。名前を聞くだけで思わず吹き出してしまったり、本当によく思いつくなあ、と感心してしまうものばかりです。
そして、全体に通底する健全さ。妖怪に憑りつかれても、最後は友だちになるのが基本で、叩きのめしたり、まして殺したりすることはないのです。
この二つは、アンパンマンとも共通する思想で、大人として安心して見せられます。
「世の中で起きるおかしなことは、ほとんどが妖怪のせい」という楽観主義も気持ちがいい。
そして、大人を喜ばせるのが、パロディ。
「ザ・ベストテン」「太陽にほえろ」「金八先生」など昭和のパロディで笑わせてくれたかと思えば、スティーブ・ジョブズのプレゼンまで、子どもには分からないだろうけど、親世代は笑えるよなあ、という「くすぐり」が放り込まれています。

商法としては、次々に発売されるメダルやカード、グッズ、映画化・・・モノによっては数量限定で、これまた、うまいなあ、と苦笑い。
私たち親子も、ついつい抽選販売の行列に並んでしまいましたが、ハズレても、並んでドキドキして、ということ自体が楽しかったりしました。

あれ?つまり、私もハマったってことか?

きっと妖怪のせいだな(笑)

そう言えば、流行語大賞は「集団的自衛権」。これ、流行語?審査員の「皮肉」?
・・・あ、これも妖怪のせいか?!

明日は、広瀬アナウンサーが振り返る2014。

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