「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ
収穫
佐藤 拓雄
(2015/09/02)
高校野球100年。
100年かかって、ついに収穫の時を迎えたか、と思えた、深紅の大優勝旗。
つかみかけて、またもするりと逃げられた、そんな感覚でした。
ゲームセットの瞬間、テレビの前で、胸をかきむしりたくなるほど、あるいは、身もだえするほど、そんな悔しさを感じました。
かくも遠いものか。それほど高い壁なのか。途方に暮れるような気持ちになりました。
高校野球100年、野球の神様は、その節目に、歴史的優勝を用意していたのではなかったのか?
完敗じゃなかったから、余計悔しい。
試合後、佐々木監督は、「優勝に両手両足がかかっていたが…」とおっしゃったようです。監督自身が、「勝てる」という感触を持っていたんですね。
それにしても、大会を通して本当に素晴らしい戦いを見せてくれた選手たちに、最大の敬意と感謝の念を抱きつつ、近い将来の「収穫」を待ちたいと思っています。
もちろん、それを実現するのが、息子の高校だったら言うこと無し、なんですが…
続いては、飯田アナウンサーの「収穫」です。