「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ
2017年 ともに
梅島 三環子
(2017/03/09)
震災から6年。
これまで、たくさんの方を取材させていただきました。
被災した状況や、インタビューの時期によって
みなさんの言葉は変わってきますが、どれも心に残る取材です。
そのなかでも、特に忘れられないのは
津波で奥様を亡くされたある男性への取材。
今の気持ちを伺うと、
「さみしい」
とだけ言って涙を拭われました。
非常にシンプルな言葉ですが、本当に思いのこもった言葉でした。
大切な家族を失って、震災から経過する時間が長いほど
どうして大切な人はいないのか…
ふとした日常生活の中で苦しいほどに考えてしまう事だと思います。
あの日の悲しみを繰り返さないために。
あの日の記憶が風化されないように。
この季節になると、毎年改めて自分には何が出来るのか考えさせられます。
明日は、高谷さんです。