「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ

マイベスト映画
佐藤 拓雄
(2017/06/02)


写真はある日の弁当より。いい年して少しテンションが上がりました笑

さて、以前、「私のイチおし・映画編」というお題で書いたのは「バック・トゥ・ザ・フューチャー」。

「イチおし」と「マイベスト」はニュアンスが違うのでしょうが、マイベストを探していくと、結局「バック・トゥ・ザ・フューチャー」になってしまいます。
「タイムトリップ・タイムスリップもの」がとにかく好きです。

そういう意味で、最近のベストは、「信長協奏曲」。
原作は漫画だし、テレビドラマから映画へ、という流れなので、厳密に「映画」とも言えませんが、よくできたストーリーでした。

私は、常々、ドラマや映画の脚本は、どれだけ観る側に「必然性」を感じさせられるかが大事と思っています。
シナリオ用語で「枷(かせ)」と言うようですが、登場人物の障害になり物語を方向付ける状況の設定がしっかりしていると説得力のある話になるし、不自然だと全く共感できなくなってしまいます。

「信長」も、スタート地点は、タイムスリップという荒唐無稽なものですが、「枷」の設定がお見事で、それゆえグイグイ引き込まれていくのです。
しかも、こっちは、戦国時代の歴史的事実を知っていますから、「本能寺の変」に向かう歴史の結末まで、ある程度見えています。その大枠を動かすことなく、歴史的必然とフィクションとしての必然性が、絶妙なバランスを取りながら展開していくのです。
「本能寺の変」の真相は、本当にこうだったのでは、と思ってしまうほど。歴史の謎を解くスリルも味わい、爽やかかつ涙がひと筋流れる結末でした。

ところで、一昨年「バック・トゥ・ザ・フューチャー」で描かれた未来、2015年10月21日が現実に到来、ということで、にわかに話題になり、映画で描かれた未来の世界の中で、実際に現実になったものがあるとかないとか、そんな話が出ました。私が、技術の進化を一番感じるのは、映画自体を見る手段。
VHSのビデオが、DVDになり、今では、インターネットで見放題。これぞ未来世界ではありませんか。
映画館だって、当時はなかったシネコンが主流になり、仙台でも、街中の映画館がほとんど姿を消しました。パート3を観たのは、仙台駅前にあった東宝だったなあ。

次は、新人・高橋アナウンサーです。

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