「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ

テレビと私
寺田 早輪子
(2018/02/06)


昔は「かぎっ子」なんていう言葉がありまして、両親共働きの私は、まさにこの「かぎっ子」でした。

小学校高学年の頃、1年生になったばかりの弟と帰宅し、誰もいない家で真っ先にすることは「テレビ」の電源を入れることでした。

母は、今でもたまに、私を「かぎっ子」にさせたことを「子供の頃はさびしい思いをさせてしまって…」などと詫びることがあります。

でも、当の本人はそれほどでもなく…、ひどくさびしかった記憶はありません。

それもこれも、きっと『夕やけニャンニャン』があったから。

平日夕方5時から始まるフジテレビの『夕やけニャンニャン』を、私は本当に、心の底から楽しみにしていて、録画機器などない当時、「絶対に見逃がしてはならない!」と、事前にテレビの電源を確実に入れて、午後5時を迎える態勢を整えていました。

大好きな大好きなおニャン子クラブの歌のコーナーでは、ラジカセをテレビのスピーカーに近づけて、テレビから直に、歌をカセットテープに録音していました。

雑音が入らないよう、弟に「絶対に、音、立てんなよー!」と言い放ち、自身も息をひそめ、歌のコーナーを待ちます。

大好きな『うしろ髪ひかれ隊』の歌が始まったのに、途中、弟が音を立てたりした日には、「騒ぐなって言ったっぺ!」と怒り、弟は泣き、録音は失敗。私もわんわん泣く…、などとにぎやかな夕方を過ごしていました。

番組には「おニャン子クラブのメンバーになれるオーディション」コーナーもあり、「高校生なったら絶対に出るべ」とひそかにもくろんでいた私でしたが、悲しいことに私が中学校の上がる前に『夕やけニャンニャン』は終了。
私の野望も終了。

それでも、今もたまに想像するのです。
「オーディションに受かっていたら、会員番号は何番になったのかな~♪」と(^^)

☆写真は…、息子が自宅に「カフェ」をオープンしました(?)。そのメニュー表です。
一番下の「おにそうめん」が気になります(^^;)

アナ・ログ。続いては飯田アナウンサーです!


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