「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ
プレゼント
佐藤 拓雄
(2018/12/19)
【写真】ついこの間の「働きもの」の時と同じ場所ですが、今度はこのマジンガーZそのものの話を。
幼稚園の頃、サンタさんからのプレゼントでもらったのが、マジンガーZの「ジャンボマシンダー」というもの。
60センチくらいある、大きな、マジンガーZのおもちゃです。
当時毎週楽しみに見ていたアニメだったので、12月25日の朝、届いているのを見つけた時は、それこそ天にも昇るような嬉しさがあったことを今でも覚えています。
しかも、1歳半下の弟と私それぞれに1体ずつ。
頭の「パイルダー」部分は取り外しができ、主人公がマジンガーに乗り込む瞬間を楽しむことができます。
腕の部分は、飛び出す「ロケットパンチ」など、様々なオプションに取り換えて遊ぶことができるのですが、これは別売り。次々にオプションをねだる私たち兄弟に、父は「サンタさんも大変なものをくれたなあ」と苦笑しながら買ってくれていました。
当時周りでジャンボマシンダーを持っている友だちは見当たらず、そういう意味でも誇らしい気持ちになったり。
とにかく、私の「子どもの頃のうれしかったプレゼント」の上位にランクインしているプレゼントです。
で、話は写真に戻ります。
ジャンボマシンダーより大きなこのマジンガーZは、軽井沢にある、懐かしのおもちゃを売っているお店の店頭に鎮座しています。
このお店を見つけてうれしくなり、中に入って店主と話をしていて驚いたのが、件のジャンボマシンダーのこと。
なんと今、数万円で取引されているというのです。
箱付ならばさらに値段は跳ね上がるとか。
私のジャンボマシンダー、どこにいったのかなー。大学に入って家を出た時にはもうなかったような気もします。
数万円で売りたかった、というより、それほどレアなものを、自分で所有しておきたかった、というこれまたコレクター気質が私の中で目を覚まします。
それはともかく、さらに驚いたのは、今そうした高値のレアなおもちゃをごっそり買っていくのは、台湾などアジアを中心とした海外の人だとのこと。
店主は、「そうなるともう二度と日本には戻ってこないんだよね」と嘆きのようなご意見。
昭和を懐かしむようなレトロなおもちゃ群の中で、今という時代が透けて見えた一幕でした。
明日は寺田さんのプレゼント話です。