「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ

平成最後のお正月
佐藤 拓雄
(2019/01/04)


あけましておめでとうございます。
今年も仙台放送と仙台放送アナウンサーをよろしくお願いいたします。


【写真】は平成最後の初日の出。

とかく、何かにつけて「平成最後の」と言いがちな今日この頃。
新しい年のはじまりに、「最後の」をつけるのは、少々違和感がありますが、それはさておき。

私が平成最後のお正月に思い出すのは、昭和最後の日、昭和64年1月7日の朝です。

大学入試目前、お正月どころではないと勉強に勤しみ、この日の朝も予備校の自習室に行くため、急ぎ足で新宿駅を歩いていた、その時でした。
「天皇陛下におかれましては、今朝、崩御されました」というような構内放送が流れたのです。
今調べてみると、崩御の発表が午前7時55分だったようですので、おそらく、その発表を受けてすぐだったと思われます。
さすがに私も周りの人たちも、その瞬間は足を止め、無言で耳を傾けたような記憶があります。
その時、「今日が昭和最後の日」とすぐに思ったわけではありませんが、これが私にとっての「昭和最後の日」の記憶です。

翌日から元号が平成に。
その4月、つまり平成元年4月に、私は大学に入学し、仙台にやってきました。
平成のはじまりと同時に、私は宮城県民になったのです。
それから30年、大学を卒業し、仙台で職を得ました。
家庭を持ち、子どもたちは皆平成生まれ。

私にとっては、平成という一つの時代は、人生の激動期でもあったんだなあと、感慨深い、平成最後のお正月でした。

次回は、平成生まれの西ノ入さんです。

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