「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ
東日本大震災8年
西ノ入 菜月
(2019/03/08)
今月の11日で、東日本大震災発生から8年が経ちます。
当時私は中学3年生で、卒業式を控えていました。式準備などのために早めに学校から帰り、兄と二人で家でテレビを見ていたところ、突然の激しい揺れが。
私の実家は埼玉県なのですが、埼玉でももう立っていられないほどの恐ろしい揺れで、地震がこれほどの恐怖を感じるものなのかということを初めて知りました。
しかし、テレビを点けて宮城や岩手、そして福島が大変な状態になっていることを知り、何もできずにただテレビの前で立ちすくむことしか出来ない自分に悔しさを感じました。
あの恐怖、そして悔しさは今でも忘れられませんし、宮城県のアナウンサーになった今、災害などの有事の際には、テレビを通じて宮城に住む皆さんの命を救うために、日々勉強し、訓練をしています。
しかし、自分の呼びかけで「命を救う」のは、簡単なことではありません。本当に救うためには、知識はもちろん、技術、そして宮城に住む皆さんの8年前の記憶を胸に刻み、活かしていくために精一杯の努力をしていくことが必要だと思っています。
アナウンサー歴が短いということを言い訳にせず、いざという時に情報をお届けできるように、信頼して聞いていただけるように、日々精進します。
写真は、仙台放送アナウンサー最終試験の前日に行った石巻市前谷地で撮った夕日の写真です。乗っていたバスから撮影したのですが、視界すべてが鮮やかなオレンジ色に染まるほどの強い光で、本当に壮大で胸にグッときました。
今までこんなに美しい夕日を見たことがありません。
沢山のパワーをくれたこの石巻の夕日を一生忘れません。
明日は寺田アナです。