「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ

ショックだったこと
佐藤 拓雄
(2019/09/13)


今日から新しいお題「ショックだったこと」。

この夏、次男の強い要望で、カブトムシをオスメス1匹ずつ飼いました。
どちらも、エサをたくさん食べ、飼育ケースの中を所狭しと動き回る、元気なカブトムシでしたが、夏が終わる前にそろって寿命が尽きました。
残念ですが、自然の摂理、仕方のないこと。

メスは、土の中に潜ったきり出てこなくなり、そこで命を終わらせたようです。
外に埋めるため、死骸を探して、ケースの中の土をそっと掘り返すと、もぞもぞと動く白い小さな幼虫が!

実は、死んだ2匹は、つがいとはいっても、同じケースで飼っていたのはわずか3日ほどでした。オスが非常に攻撃的なので、分離したのです。
ですから、卵を産んだかどうかは微妙だったのですが、2匹は、命を次の世代に繋げていました。なんという自然のたくましさと儚さ。
次男は「仲が悪いのかと思ったけど、本当は仲良しだったんだね」と、邪気のない一言。そう言う次男の心持ちに、清々しさも覚えます。

結局、少なくとも40匹はいる(!)ことが判り、親子で大いに心躍らせ、慌てて土を追加し、毎日様子を観察して、大切に育てています。

実は、私がカブトムシの幼虫を大切にしたい気持ちには、もう一つ理由があります。

小学生のころ、カブトムシの幼虫を飼い、重大な失敗をしたからです。
今も忘れない、本当にショックだった出来事です。

以前「昆虫」というお題の時に書きましたので一部を再録します。

・・・
サナギになって土の中にいるときに、気になって掘り起こしました。
サナギの姿を見つけて一安心し、土をかぶせましたが、やってはいけないことでした。
サナギになる時にカブトムシが自分で作った「部屋」を私が壊してしまったのです。
羽化したカブトムシは、羽の部分がつぶれて開かない状態でした。
デリケートなサナギの時期に土があたってしまったのが原因と考えられます。
自然の摂理に反した行為で生き物を傷つけ取り返しのつかないことをした・・・その心の痛みは今も忘れられません。
・・・

今度はこんなことがないように、そして、生まれてきた小さな命を死なせないようにと、観察と手入れの毎日です。

今回の【写真】は、在りし日のオス君。実に食欲旺盛でした。

次は堤アナウンサーです。どんなショックが?!

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