「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ
ふるさと
寺田 早輪子
(2020/08/18)
私のふるさとのいわき市の磐城高校が、甲子園交流試合に出場しました!
実は、私の弟が磐城高校野球部OBです。いわきで生まれ育った私にとって、磐城高校野球部は特別な存在です。
「1971年 磐城高校 夏の甲子園準優勝」時の町を挙げての盛り上がりや、小さな大投手と呼ばれたエース田村投手の活躍ぶりについて、小さい頃から周りの大人に、何度も何度も語り聞かせられました。白地に、濃くさわやかなブルーの文字で「IWAKI」と記されたユニフォームを着た弟を、家族みんなで誇らしく思っていました。
その磐城高校野球部が、時を超えて今年、センバツ高校野球で21世紀枠での出場が決定。
あの夢の舞台へ磐城高校が出られる!…と喜んだことのもつかの間、新型コロナの影響で、センバツ中止が決まりました。
休校、部活動の休止、外出自粛…と、ただひたむきに野球に向き合ってきた高校生たちに、たたみかけるように困難が襲いました。自分の中でどうけじめをつければいいのか、悩んで悩んで悩み抜いたと思います。
野球部だけではありません。代替試合もないままに、引退を決めざるを得なかった3年生も大勢います。
新型コロナに翻弄された高校生たち。我慢の日々や悩んだ日々は決して無駄ではないよと、伝えたいです。
大事な人を守るため、いろんなことを我慢して、自分の心と向き合って、ちょっとずつ前を向いてきたみんなを、心から尊敬します。
8月15日、磐城高校は夢の甲子園で、国士舘高校と対戦。甲子園のグラウンドで、一瞬一瞬を全身で感じていたことが、選手たちから伝わってきました。この経験を力に変えて、きっと大きく一歩を踏み出していくのではないか…、そう確信できる「笑顔」でした。
さわやかで、力に満ちた素晴らしい試合でした。
私にとって、ずっと忘れられない一戦になりました。
ありがとうございます!
☆写真は…、結成10周年を迎えた「伊達武将隊」!スタジオ生出演していただきました!
アナ・ログ。続いては…、政宗様の右に写っている牧アナウンサーです。