「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ
行きたい場所
金澤 聡
(2020/09/04)
8か月前に時を戻そう。
世界の遺跡を見たいという衝動に駆られ、カンボジアのアンコールワットに行こうと旅行計画を立てていたら、新型コロナウイルスが世界中に感染し始めたため計画は頓挫。収束の先行きが不透明な中で、いつ実現できるのかは当然ですが見通せず、『新しい旅行様式』なるものを考えないといけないなぁと思いました。
例えば「空想旅行」や「テレビ旅番組視聴行ったつもり旅行」、「旅ナビ本読書旅行」など。すべては脳内の想像旅行ですが…、まぁそれも悪くない、といったところでしょうか。
行きたいところに行けるような世の中になるにはどれくらいかかるのか、仮想旅行しか考えられない私の想像力では予想もつきません。
さて、夏休みに子供たちに行きたい場所はないかと尋ねると、釣りに行きたいというので仙台市内の渓流釣り場に行ってきました。ゲームではなく現実の釣りです。
朝の8時からスタート。外で密を避けられる場所でしたのでコロナ感染のリスクを避けながら楽しむことができました。2時間で釣ったヤマメは25匹。現地で内臓を取り出し、家に戻ってから塩焼きにして食べました。
子どもたちはご満悦。
行きたい場所に行けるようになるのはどうすればいいのか、感染拡大前に時を戻そう…これは不可能なので、差別や偏見のない生活様式と人類の英知が求められているような気がします。
私は収束へ向けて自分ができることからコツコツと…それはそれで悪くないだろう。というのもなくはないか。
次は寺田アナウンサーです。