「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ
冬の楽しみ
佐藤 拓雄
(2020/12/25)
クリスマスですね。
我が家では、小学5年の次男のところには、サンタクロースがやってきました。
「冬の楽しみ」といえば、何と言ってもクリスマスプレゼント。
・・・いや、これは、私ではなく、その次男の話です。
12月に入ると、いやその前、冬が近づいてくると、次男の物欲が加速度的に大きくなってきます。
あれが欲しい、これが欲しいと、その欲望はとどまることを知りません。
自分で勝手に、サンタさんにはこれ、パパとママにはこれ、おじいちゃんにはこれ、おばあちゃんにはこれ、と割り当てて要望し、全く遠慮がありません。
これを「微笑ましい」とみることもできますが、親として何かを間違えてしまったのかという自己嫌悪と困惑で、正直に言えば、あまりいい気持ちにはなりません。
一体いつからこんなに欲張りになったのか、いや、子どもというのは、自分の子ども時代を含め、そもそもそうなのでしょうが、それにしても、クリスマスプレゼントを「当然の権利」のようにねだられるのには、やはり辟易とするわけで・・・
そういえば、かつてドラマ化もされた漫画「ぽっかぽか」で、幼稚園児の娘・あすかが、サンタクロースに「中くらいの箱をください」とお願いしたのは、微笑ましく心温まったなあ・・・
次男にとっての「冬の楽しみ」、クリスマスが終わると、次は誕生日。夏生まれの次男の物欲は、夏に向かって少しずつ上昇し、初夏に、年に2回のピークのうちのもう一つを迎えます。
こういうのがいつまで続くのか。
でも、こういうことを言わなくなってくると、もう「子ども」ではなくなり、「あの頃はかわいかったなあ」と、親として懐かしがる時期が来ることも、いまや成人した長男・長女の時の経験から分かってはいるんですけどね。
さて、「アナ・ログ」、今年はこれが最後です。今年もご愛読ありがとうございました。
年末年始のお休みをいただいて、また新年1月4日から、次のお題で、飯田アナウンサーからスタートします。