「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ
色
梅島 三環子
(2021/10/20)
大学生の時、通っていたアナウンス学校で言われたことがあります。
テレビはいくら派手な色を着ても派手に見えないから。とにかく明るい色を着なさいと。
先生は元アナウンサー。女性でしたが、現役時代はニュースも真っ赤なスーツで読んでいたと言うではないですか。確かに私が子供の頃は、大きな髪飾りをしてニュース読むアナウンサーもいましたし、胸元に大きなリボンを付けてニュースを読んでいる方もいました。
色も然り。カラースーツも当然のように着こなしている姿を見てきました。
で、そういう刷り込みのまま私もアナウンサーになったのです。
ピンクのジャケットを着てニュースを読み、制作番組ではとにかく派手な色を探しては着ていました。もはや、デザインなんてどうでもいい(笑) とにかく色を探すのに必死になって買い物をしていたことが思い出されます。
アナウンス部に出社すると、3人並んで真っ赤なコート…ということもありました。私が特別ということでなく、みんな割とそういう傾向だったのでしょう。
しかし、今アナウンス部にはそんな人はいません。私の思う、部のファッションリーダー咲良さんだってそんなものは着こなしていません。時代が変わったのでしょうか。
髪の毛一本映し出すカメラに、そんなに自分をアピールする必要は無くなったのでしょうか。この事実に気づくのが少し遅れましたが、最近ようやく気付いてめっきり色物は買わなくなりました。
あの時代の苦労は何だったのだろうか。
断捨離ですべてが消えていきました…。
写真は、いろんな色のハロウィーンの飾りを。
明日は、堤君です。