「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ

東日本大震災11年
西ノ入 菜月
(2022/03/14)


先日取材で、石巻市の南浜・門脇地区へ伺いました。

写真は、石巻南浜津波復興祈念公園の高台で撮ったものです。看板の写真のように、震災前はこの場所に多くの住宅が立ち並んでいました。しかし、津波とその後の火災で大きな被害を受け、多くのものが失われました。

今は復興を願う公園に整備され、景色は大きく変化しています。

今回の取材で対応して下さった女性は関東出身で、実際に東北で被災された当事者の方ではなく、復興支援をするため震災直後に石巻に移り住んだのだそうです。
それ以来、今までずっと震災の記憶を伝える取り組みをされています。

同じく関東出身の私は、去年7月に東日本大震災に関する内容をアナ・ログで書いた際、
「被災をしていない自分が、震災を経験された方の気持ちを代弁しても良いのか」と綴りました。
実はこの女性も、自分が震災の当事者ではないことに関して最初は後ろめたさがあったとおっしゃっていました。

ただ、「被災をしているから、していないから」ということが大事なのではなく、あの日の出来事を、記憶を「繋ぎ続けていくこと」が何よりも大事なのだということを、この女性から学びました。

今年で11年の月日が流れましたが、これから先、震災を知らない世代は増え続けていきます。その世代にも、あの日の様子を自分事のように感じてもらえるような伝え方、自分には関係のないことだと思わないような伝え方が出来るように、日々勉強していきたいと思います。

宮城県では、震災で、未だに1215人の方の行方が分かっていません。
東日本大震災は過去のことではなく、当事者の方々、家族の帰りを待ち続けている方々、支援を続けている方々、そして、同じ時代を生きる私たちにとっても、現在進行形で続いていることなのだと感じています。

防災・減災を学ぶことが当たり前の世の中になって、悲しい思いをする方が少しでも減ってほしいと、心から思います。

明日は堤アナです。

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