「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ
読書の秋
佐藤 拓雄
(2007/10/22)
小さい頃から「本の虫」、そして「マンガの虫」です。今もそうです。
僕にとっての「ベスト・オブ・マンガ」は「がんばれ元気」。小学校時代から中学時代にかけて、ストーリーや登場人物はもちろん、セリフの一つ一つまで今なお頭に入っていると言っても言い過ぎではないくらい読み込み、多大な影響を受けました。
ボクシングが好きなのも「がんばれ元気」の影響。
当時の少ない小遣いで買い揃えた単行本全28巻は、いまも大切にしています。ちなみに1巻から3巻のカバーが読みすぎで破け紛失してしまっているのが心残りです。2~3年前、コンビニの復刻シリーズで「がんばれ元気」が発売され、「読む用」にと思わずまたそろえてしまいました。ちょっとイヤみな大人買いという批判は甘んじて受けますが(笑)、やっぱり面白いんだなあ。
そういえば、この間、テレビ画面に「がんばれ元気」第28巻が大写しになりました。「なんだ!?」と思わずクギ付けになり、音を上げて見てしまいました。番組は「徹子の部屋」。出てきたのは元格闘家の須藤元気でした。そう、元気という名は「がんばれ元気」の主人公・堀口元気からお父さんがとって命名したんだそうです。さすがに僕は自分の子どもを「元気」と名づけることはしませんでしたが、気持ちは分かります。
そうそう、最近遅ればせながら「メジャー」というマンガを読んだのですが、これが「がんばれ元気」そっくりのストーリー。父子家庭のスポーツ選手の息子が、幼い頃に試合中の事故でお父さんを亡くし、父親譲りというよりは父親をはるかに超える才能で、でも、その父親を最大の目標にその道の頂点へ進んでいく、というお話。「メジャー」は大ヒット作品で確かに面白いのですが、僕には「野球版がんばれ元気」にしか見えません。これって、どうなんだろ?
かつて「ドラマニア倶楽部」という番組をやったことがありますが、いつかマンガを語り合う番組もやってみたいなあ。なんちゃって。
次の寺田アナウンサーは、「コバルト文庫で近視になった。訴えてやる!」(一部フィクション)と話しています。