「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ

読書の秋
寺田 早輪子
(2007/10/23)


拓雄さん!そうなのです!中学生の頃、文庫本に夢中になり、夜、寝る時に、暗い寝室で本を読み過ぎて、2.0あった視力は、今や、0.1以下に…。
もう、来年の「メガネベストドレッサー賞」を狙っちゃいます!
さて、読書といえば、本の端がちぎれるほど…、白いページが茶色に変わるほど…、何度も繰り返し読んでしまう本は、ありませんか?
私のそれは、浅田次郎の「鉄道員」です。短編集の中で、私が大好きなのが「ラブ・レター」というお話。吾郎という男性宛てに、中国人女性が、病の床で、懸命に日本語で書いたラブレターの文面。そこには、好きな人に対して、「好きという気持ちにさせてくれて、ありがとう」という思いがあふれています。読むたびに、目が真っ赤になります。
文章を、声で表現する仕事をしている私は、ページを開くたび、朗読をしてみるのですが、…うまく読めません。大好きな作品は、特に…、美しい文章を前にすると、表現することに臆病になってしまいます。
「ラブ・レター」の文章からもらう温かい感動。それを、ストレートに、聞く人に届けられる表現者になりたいなと思います。

続いては…、朗読もがんばっている梅島さんです!

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