「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ
読書の秋
(2007/10/30)
このテーマになって気付きました!この1年全然読書していない!読書は好きな方なんですけどね、いやぁ忙しくて・・・って言い訳ですね、はい。アナウンサーたるもの語彙や知識を増やすためにも読書は欠かしてはなりませんね。
みなさん本を買うときのこだわりってありますか?僕の場合、ハードカバーじゃないと嫌なのです。表紙のデザインがオシャレだったり、しおりが色鮮やかな綿だったり。ちょっと高いけど、あの重量感と高級感が僕の心をくすぐります。だから家の本棚にはハードカバーばっかり。さらにあいうえお順に並べて、オブジェとして眺めて楽しんでいます。完全に自己満足なんですけどね。
そしてもう一つ。映画の原作本は、映画を観る前に必ず読む!これは絶対です、何度も失敗しました。先に映画を観ると登場人物のイメージがついちゃうんですよね。原作を後で読み返したときに、頭の中に映画の俳優さん、女優さんが否応なしに出てきてしまうんです。でも原作の中での人物像は、そういった俳優さんや女優さんの人物像とはかけ離れたものがあったりして、違和感を覚えることがあるのです。
ストーリーも映画が先だともちろん内容を知ってしまうので、文章を読む中で自ら想像力を働かせて物語の世界を頭の中に描いていく、その楽しみがなくなってしまうんですよね。長い時間をかけて、登場人物の顔や、場面場面を想像しながら、世界観を膨らましていく方が僕は好きです。
後で映画を観て、感動した作品もあります。例えば荻原浩著の『明日の記憶』。去年映画化され、若年性アルツハイマーにかかる主人公を渡辺謙さんが熱演しました。原作の世界観はそのまま。特に原作ではクライマックスが実に神秘的で感動的なのですが、映画では見事にそのシーンを表現していて、改めて感動を覚えました。是非この読書の秋に、原作、映画の順で御覧下さい。
こんなことを書きながらふと目を本棚にやると、一度も開いてもいない本がズラリ・・・今から読み始めたら、読書の秋、いや読書の冬、いやいや春までかかるかも・・・頑張ります。