「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ
夏休み!
佐藤 拓雄
(2022/07/15)
思い出したのは、長男が中学生の時の夏休み中の、ある光景です。
当時、長男は、夏休み中も毎日のように野球部の練習に行っていました。
ある日、忘れ物を届けに行ったら、30度を超える灼熱のグラウンドで行われている練習を、じっと見守る顧問の先生の姿がありました。
この先生は、野球経験者ではないので、自らノックを打ったりして指導することはありません。50代後半と思われる年齢を考えると、猛暑のグラウンドに立っているだけでも(文字通り、立っていました)、相当きついと思います。そのような先生が、息子たち中学生を見守ってくれていることに、親として頭が下がり、ただただ、感謝の念を持ちました。
こうした環境・支えがあって、長男たちは好きな野球をできている、ということ。
もちろん、親は親で、子どもの部活動を支えていますが、親がいくら頑張っても、顧問の先生なしでは成立しないのが部活動です。
その後、学校の先生方の部活動の負担、ということがあちこちで言われるようになり、それもその通りだと思いますが、私がこの話になるといつも思い出すのは、この顧問の先生の姿です。
美談にするつもりは全くありませんし、そうした議論をこのエピソードですり替える気持ちも全くありませんが、理屈抜きに、親の一人としてこの時抱いた感謝の気持ちを忘れることはありません。
【写真】は、まさにその時期に、長男の中学校のグラウンドで撮った1枚です。
次は、高橋咲良アナウンサーです。