「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ

水のこだわり
寺田 早輪子
(2022/08/16)


「水」の大切さを痛感したのは東日本大震災の時です。
当時は、長く断水が続き、お手洗い、風呂、飲料水など、生きるための様々な場面で、水を普段通りには使えない状況でした。

今年、宮城県の涌谷高校で開催された「避難所運営ワークショップ」を取材しました。
震災発生当時は、5、6歳だった生徒たちが「災害発生時、高校生は避難所でどんな役割を担えるか?」を考えました。
石巻市内で避難所となった高校で、実際に運営を体験した元教員から、
「トイレにはプールからバケツで水を汲んできて使用した。校舎の各階に水を入れた重いバケツを運んだのは、当時の高校生たち。力仕事を担ってくれて、大人たちは本当に助かった」と話していました。

震災を経験した宮城では「防災」という言葉をよく耳にするようになり、各家庭での備蓄や水の大切さへの意識も高まっているのはと感じます。
それでも、いざという時に、備蓄していた水をどの場面で、どのくらいの量を使うのか…、そして、お手洗いや風呂場などにどう運ぶのか、または、溜めておくのか、ということまで話し合っておく必要があると感じた取材でした。

いざという時の「水」。私自身も、まずは家族で、確認したいと思います。

☆写真は、女川町で。漁港が臨める場所にかわいらしいデザインの公園があります。
遊具は海の生き物がモチーフだそうです!

アナ・ログ「水のこだわり」。このお題は私がアンカーでした。
次回のお題は、「今年の夏の総括」。トップバッターは西ノ入さんです。


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