「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ
お酒のはなし
西ノ入 菜月
(2022/10/07)
大学時代、新大久保の焼き肉店でアルバイトをしていた時期がありました。
写真はその当時のものです。あまり画質が良くありませんが…。
飲食店で働くのは初。そして、お酒を提供するのも初めての経験でした。
そのお店ではビールはもちろんのこと、ワインや日本酒、焼酎、カクテルなど様々な種類のお酒を提供していたので、研修時は聞きなれないお酒の名前の数々(カルーアミルクやサンザシ酒など…)必死にメモを取り、注ぎ方、作り方を勉強していました。
その中でも特に難しかったのは「ビール」です。一番王道で一番注文が入るのに、一番苦手でした。
なぜかというと、液体と泡の絶妙な比率で注ぐのが難しかったからです。
先輩からは【液体7:泡3】だと黄金比率になり、見栄えも美しくなると教えていただきました。
その比率を目指しながらビールサーバーのレバーを引き、ジョッキの7割ほど液体が入ったらレバーを逆の方向へ倒して泡を注ぐ・・・。
液体と泡が出る方向も分かれていたので、きっとビールを注ぐ作業としてはかなり簡単だったと思います。
それでも、8:2になってしまったり、9:1になってしまったり…。なかなか黄金比率は難しいのです。
6:4になってしまった時はさすがに冷や汗が止まらなくなりました・・・。
(いずれも7:3に戻して提供しました。)
また、ビールサーバーの樽の中のビールの量が少なくなっていると、樽の中のガスが漏れて瞬間的に噴射するときなどもありまして、
そういう時に団体のお客さんの10人分のビールがオーダーで入った時は、
静かにパニックになったことを今でも鮮明に覚えています・・・。(笑)
ですので、飲食店などに行った際にビールを頼んで、瞬時に7:3の黄金比率で運ばれてきた時は「す、すごい・・・!!!!!!」と、静かに興奮し、店員さんへの尊敬の念が止まらなくなります。
しかし、コロナ禍になってからというものの、個人的に飲食店でお酒を飲む場面はほぼ0になってしまいました。
何も気にせず、早くお店でビールをいただきたいなと思う今日この頃です。
さて、このお題は私で最後です。
次回からは「秋を感じます」について語っていきますよ!秋もビールは美味しいですよね・・・(*^^)
伊藤アナウンサーからです。