「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ

お酒のはなし
佐藤 拓雄
(2022/10/04)


私の父には、「息子(私)が生まれてから、ずっと抱いていた夢があった」とよく言います。
それは、息子が仕事をするようになったら、お互い仕事帰りに待ち合わせてちょっと一杯、というもの。
私が、実家から遠く離れた仙台で職を得たため、実現することはありませんでしたが、リタイア後、仙台に両親が移り住んできたので、それ以降、父とお酒を飲む機会は多くなりました。

正月や、家族の誰かの誕生日などの機会に、父の選んできた地酒を家で飲むことが定番ですが、他愛もない話をしながら親子で飲むお酒は、やはり格別です。
元日は、毎年お昼前からお節で飲み始め、昼下がりに解散、私はそのあと夕方まで爆睡、というのが恒例(笑)
我が家の場合、お酒を飲めない妻が正気でいてくれるので、気兼ねなく飲めてしまうのもいいところです。

それにしても、つくづく思うのは、お互いの健康があって、ということ。
父は今年米寿を迎えましたが、年齢なりにいくつかの持病を持ちながらも、お酒を楽しむだけの健康は維持しています。
私は私で、年齢なりに(?)やはりいくつかの不調はありますが、まぁ概ね健康。
加えて、お互いお酒が飲める体質であったこと、近くに住んでいることなど、父と盃を交わす機会を多く持てる自分は、大変恵まれていて幸せだとしみじみ思います。

ところで、私の子どもたちは、というと、長男と長女は成人しましたが、あまりお酒を好まない様子で、その場にいて話には加わり、一口二口は飲んでも、「本格参戦」はしてきません。私も、自分の子どもと飲みたい、というささやかな夢はあるのですが・・・中学生の次男の将来に期待します(笑)

【写真】何年も前になりますが、私の仕事が終わった後、待ち合わせをして父と飲みに行った時のもの。父が夢に見ていたものとは少し違ったかもしれませんが、この日もいいお酒でした。


明日は、梅島アナウンサーの「お酒のはなし」です。字義どおりの「辛党」というイメージがありますが・・・

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