「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ
こっそり教えます
金澤 聡
(2022/11/08)
コロナ禍の影響と自分のケガ入院などもあって、去年亡くなった祖母の葬式や墓参りに行くことができず、"祖母不幸もの"という後ろめたい思いが浮かんでは消えを繰り返し心の中がモヤモヤした日々を送っていました。
先月ようやく連休をとることができ、新潟の山間の祖母の墓前で手を合わせてきました。
ひとつ、気がかりなことがありました。
普段はとても静かな地域ですが、何故かその日はとても賑わっていました。東北新幹線を大宮で乗り換え、上越新幹線新の越後湯沢駅で下車し、そこから2両編成のローカル線「ほくほく線」に乗り継いでの旅は、仙台から3時間40分。
その日は、越後湯澤からのローカル線の車内は人いきれ状態、7駅目に停車した十日町駅で乗客のほとんどが降りていきました。
なぜ、閑散としている地域に、たくさんの人が訪れているのか…。
その答えは、『大地の芸術祭 越後妻有(つまり)2022』が開催されていたのです。
大地の芸術祭では、新潟県の南側「越後妻有(つまり)」と呼ばれる760?の広大な地域に、常設で約200もの国内外のアーティストの作品が点在しています。
米どころの自然豊かなそれぞれの地域の魅力を感じながら、アートを鑑賞するという芸術祭。海外の方を含め、たくさんの観光客が訪れていました。空から眺めている祖母も驚いていることでしょう。
今回は開催期間が長く、今月13日(日)までアート作品が展示されているそうで、まだあと5日間開催されていますので、ローカル線の旅と芸術の秋を楽しみながら遠くまで足を運んでみてはいかがでしょうか。
さて、写真も大地の芸術祭のアート作品です。
どこに展示してあるのか…、こっそり教えます。十日町駅構内にピアノが置いてあります。ピアノのそばに立って、上を見てください。
次は、飯田アナウンサーです。