「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ
東日本大震災13年
堤 勇高
(2024/03/21)
東日本大震災の発生から13年。
復興の中で、津波の被害を受けた沿岸部を中心に、今でも景色はめまぐるしく変わっていると感じます。
たった5年前に宮城に住み始めた私ですら「この前来た時とかなり景色が変わったな」と驚くことが少なくありません。
先日目にしたニュースにこんなものがありました。
「今の小学6年生の6人に1人が東日本大震災の起きた年月日を正確に書けない」。
時間の経過を強烈に感じたニュースでした。マスコミで働く身としては、あの日の出来事について、小さな子供にまで届けられていないことを反省しなければいけないと感じます。
今年1月1日には能登半島地震が発生しました。多くの方が亡くなり、多くの方が生活に不便を強いられています。連日のニュースの中では東日本大震災で得られた教訓が活かされた面と活かされなかった面が数多く報じられました。
避難の仕方、避難所の環境、現地の医療体制、復興に向けての動きなどなど……。
地震を「起きないようにする」ことは現状不可能です。
いつかまた大きな地震が発生した際「東日本大震災やその後の地震で得られた教訓がすべて活かされ、守れるはずの命がすべて守られた」という未来。これが私たちの目指すべき未来であり、発生から時間がたったとしても、ニュースで東日本大震災について伝える意義ではないかと感じます。
写真は今年の3月11日当日の気仙沼です。
風はあったものの良く晴れていて、午後2時46分には多くの方が黙とうを捧げていました。
次は千坂アナウンサーです。